Illustrator で印刷に必要なトリムマーク(トンボ)を作る方法
ウェブ素材を制作するときには必要ないかと思いますが、印刷物ではとても重要なトリムマークについてのお話です。
イラストレーターでのトリムマークを作成する方法が3種類あります。
※ Adobe Illustrator Ver10
トリムマーク(トンボ)とは何か?
印刷屋さんが、CMYK各色のインキの刷り位置を合わせる目安として使います。
もう1つ、印刷物を断裁する際に目印として機能します。
形状は下図を参照して下さい。
データ制作者側も、断裁ズレを考慮して塗り足し部分(ドブ)を追加する目安にできます。
家庭用のプリンタで一枚だけ出力する場合でも、特殊な寸法で作成するならば断裁が必要になるでしょうから、付けておくのがいいかもしれません。
トリムマーク(トンボ)を作る3つの方法
最終的にトンボの線幅は0.1mmにしておきましょう。
1.[トリムマーク]を使う
長方形ツール
で原稿サイズの長方形を作成。
塗りと線のカラーは無しに設定します。この時見辛かったらアウトライン
表示にしておくと良いかも知れません。
長方形選択状態でフィルタ > クリエイト > トリムマーク
とすれば、そこから一気に作成してくれます。一番ポピュラーな方法ではないでしょうか。
2.ペンツールで描く
無謀です。いや、正確に言えば面倒です。
もしペンツールで描くならば、トンボの線の色はCMYK全て100%に設定します。(レジストレーションカラー)
3.[トンボ]を使う
オブジェクト > トンボ > 作成
イラストレーターのみの表示になるらしいので、あまり使わない方がいいかもしれませんね。
とは言うものの、機能として設定されているのに活用方法が無いのはおかしい。と、いうことで調べて見ると意外な使い道が。
Web用に保存
をした時に、トンボの範囲だけ書き出された画像が作られる。- トンボをつけて保存をしたイラストレータのファイルをフォトショップで開くと、そのトンボの範囲だけラスタライズ(ラスター化)される。
指定サイズに切り抜いた状態で、フォトショップにデータを表示させる事が出来るようになる。
有効に使えますね。
3種類の方法をご紹介しましたが、印刷物という前提では1個目の方法しか実用に耐えないかもしれません。
トリムマークとトンボの関係
基本的に印刷屋さんの言う「トンボ」は「トリムマーク」のことで、「トリムマーク」は「トリムマーク」を指す様です。
ややこしくしてるのが、「トリムマーク」は「トンボ」と呼ばれる事の方が一般的という事実です。
では「オブジェクト > トンボ
」はなんと呼ばれるのでしょうか?
まぁ「トンボ」な訳ですが・・・
「トンボ」・・・ですかね。
まぁこの辺は印刷屋さんが「トンボ」と言ったら「トリムマーク」の事だ!と覚えておけばいいですかね。
バージョンによってによって?イラストレーターの裁ちトンボから塗り足しトンボの距離が3.00mmではなく3.175mmのものがあるようです。しかもカラーがスミ(K)1色になるらしいので注意です。
参考:女神のDTP イラストレータ トンボの作成