東・東南アジア各国のEC(電子商取引)発展状況
海外の EC 状況について調べていたところ、とても素敵な PDF を拾いました。
気になる部分を抜き出しておこうと思います。
サマリーから抜き出すので、それこそ「こんな感じか~」程度に掴めれば良いかと。
参考:海外におけるEC推進状況 調査報告書2008(平成21年3月纏め)
アジア地域のデータとなります。
※ ちょっと古いのは気にしない。
とりあえず
- 財団法人日本情報処理開発協会
- 次世代電子商取引推進協議会(ECOM)
- 競輪
に感謝。
東アジアにおけるEC推進状況
中国
- BtoB市場:28兆501億円(2007年)
- BtoC市場:567億円(2007年)
- インターネット利用者が世界一(2008年6月)の2億5,300万人だが、インターネット普及率19.1%と低い水準にある。(世界平均21.1%)但し、今後も急増傾向にある。
- 銀行のほとんどがインターネットバンキングに対応。
- BtoC分野では代引決済が主流。(取引件数の80%にも及ぶ)
- CtoC分野の主流は淘宝网(タオバオ)のオンライン決済サービス「支付宝」。(7~80%)
インターネットショッピングにおいて消費者の権利・利益の侵害が頻発しており、BtoCの8割前後を代引決済が占めるという状況。日本も勃興期はやはりこういう事が多かったんですかね。
台湾
- BtoC市場:5,468億円(2007年)
- インターネット利用者1,476万人(2008年)
- インターネットショッピングの決済はクレジットカードが一般的。
- 日本の宅配便業者が多く進出。
- 既に電子商取引は十分に活用されている。
法律面でも整備が進んでおり、どちらかといえばBtoCの先進地域と言える。
韓国
- BtoB市場:30兆7,185億円
- BtoC市場:3兆4,512億円(殆どがインターネットショッピングモール)
- インターネット利用者3,482万人(2007年)で、人口の80%に相当。
オンラインゲームとかも国策としてるんでしたっけ?
東南アジアにおけるEC推進状況
シンガポール
- インターネット利用者270万人
- 電子商取引の決済手段としてクレジットカードが77%を占める。
- インフラが整っているにも関わらず、オンラインショップがあまり利用されない。
オンラインショップがあまり利用されない理由として「関心なし」「対面販売を好む」(国土の狭さも関係している)があるらしい。よって電子商取引の多い商品として下記の様なランキングになる。
BtoC(取引金額ベースかな?)
- 1位:娯楽・チケット購入
- 2位:旅行
- 3位:医療・スポーツ用品・アクセサリ
マレーシア
- インターネット利用者1,500万人(2007年)
- BtoB電子商取引が中心。
タイ
- インターネット利用者1,350万人
- BtoBに比較してBtoCの伸びが大きくない。
国民性として、現物主義の傾向が強く、「詐欺への不安」「購入前の商品確認ができない」などを理由に電子商取引を利用しない消費者が多い。
ベトナム
- インターネット利用者1,787万人
- ECは始まったばかりで、あまり実績がない。
- ベトナムにおけるWebサイト運営の目的は事業紹介が圧倒的(84.5%)
- 都市部ではBtoCのインフラ整備は終わっている。
まとめ
ICTインフラが整備されておりECの利用が活発な台湾、韓国、日本
ICTの整備は進んでいるが、ECの利用は進展していないシンガポール、マレーシア、タイ
ICT、ECとも未整備であったが急速に伸びている中国
発展途上にあるベトナム
引用で済ませました。
電子商取引を活発にさせる為には、法制度(消費者保護:消費者センター・個人情報保護 とか)や物流など整備が必要なのと、そもそもパソコン・インターネット普及しないとね、というのがある様です。
それから考えると日本は幸せな国です。
※ 国(測定機関)ごとにEC市場規模の計測方法がどうやら異なるらしく、単純に金額だけでは比べられない様です。ある分野の決済が電子商取引に含まれたり、含まれなかったり・・・といった具合。
いろいろと噛み砕きすぎて、大事なところをこぼしまくっている気がしますが、なんとなく感覚を掴みたかったので、このくらいにしておきます。(だってPDF250ページ以上ありますし・・・)
大変役立つ情報、ありがとうございました。
EC市場のデータは、例えば日本でも百貨店には店頭売上とネット売上がありますが、EC市場に含まれたり含まれなかったりするので単純比較できないわけですが、それぞれの国の時系列の推移を見ることが役に立ちます。
山本@五反田 様
コメントありがとうございます。
国外のECの状況について知識が殆どありませんでしたので、「大まかにと特徴を押さえる」という目的は果たせましたが、もう一歩踏み込む場合には時系列で推移を追って行きたいと思います。
ご教授頂きありがとう御座いました!